市谷です。
想定しているユーザーが何を求めるのか、ユーザーの立場に踏み込むための道具がいくつかあります。今回はGWで利用している道具立てをいくつかの切り口で分類してみます。
切り口は「ユーザーの感情ベースか、行動ベースで捉えるのか」また「時系列か、定点のいずれで見るのか」の4軸を定義しました。
エクスペリエンスマップ は、時系列にて、ユーザーの感情を可視化する道具です。一方、 ユーザーストーリーマッピング は、同じく時系列ではありますが、ユーザーの感情に直接的に踏み込むというよりは、その行動から何を求めているかを表出するイメージです。定点ベースの方では、 共感マップ があります。最後に、定点で、行動ベースでユーザーを捉える道具として メンタルモデル が挙げられそうです。挙げられそうと曖昧なのは、この中でまだメンタルモデルを現場仕事に投入していないためです。書籍やワークショップでの試しからすると、行動×定点のイメージです。
どの道具が圧倒的によいとはいえません。インタビュー等である程度ユーザーへの理解が進んでいる場合は、ユーザーストーリーマッピングから始めることが多いです。ユーザーストーリーの抽出がまだ難しい状況であれば、もっと想定しているユーザーの理解を深める方を行います。エクスペリエンスマップや共感マップの作成は、ユーザーストーリーマッピングの前段である場合が多いです。時系列か定点かの選択は、企画やサービスが対象としている領域からやりやすい方で選びます。時系列性が強いサービスであればエクスペリエンスマップにて。時系列に追うことがあまり有用でない場合は共感マップにてという使い分けです。
状況に応じて、道具の特性に基づき使い分けるということが現場で最も求められることと思います。
※注意:この記事は2014年10月7日に GuildWorks Blog で公開したエントリをリライトしたものです。
この記事もどうですか?
-
オレオレ Technology Radar を作って最適な技術選定をしよう
はじめに この記事は ギルドワークス Advent Calendar 2019 11日目の記事になります。 今回は、Technology Radarというものを使って、普段開発をやる上で使用する技術の選定を効率よくやって、最善・最適なプロダ…
- 仕事のやり方
-
MVP Award 受賞者インタビュー:第2回最優秀賞『Co-LABO MAKER』 〜これぞ仮説検証のなせるワザ!応募してからが面白い「MVP Award」受賞者の声〜
第二回最優秀賞を受賞した『 Co-LABO MAKER 』が「 MVP Award 」に応募してから1年が経ちました。今年はいよいよ開発が始まる段階となり、現在ギルドワークスでは要件定義とマネジメント部分をサポートしています。 「MVP A…
-
ユーザーインタビューのスタイルを学べる、かもしれないテレビ番組3選
ギルドワークスの佐々木です。 はじめに ユーザーエクスペリエンスデザインや仮説検証を進めていこうというチームが増えてきています。 そんな中、インタビューをやったことがない、インタビューをどう進めていいか分からない、といった声をよく聞きます。…
- 仮説検証
