はじめに
この記事は ギルドワークス Advent Calendar 2019 11日目の記事になります。
今回は、Technology Radarというものを使って、普段開発をやる上で使用する技術の選定を効率よくやって、最善・最適なプロダクト開発をやっていきましょうというお話になります。
Technology Radar とは
Technology Radar とはThoughtWorks社が毎年発表している、その年の技術トレンド分析の調査レポートです。毎年以下のカテゴリにおいて、現場で採用すべき技術をアップデートしています。
・ Tool
・ Language and Framework
・ Platform
・ Techniques
更に、それぞれの分野の技術の中でも採用すべきかどうかや、まだ待ったほうがいいといった以下のようなステータスも合わせて記載しています。
・ Adopt – 現場に合うならすぐ導入してもいい
・ Trial – 現場でトライアルとして導入してもいい
・ Assess – いま時点で現場投入はできないが、検証する価値はありそう
・ Hold – 採用するには慎重になったほうがいいかも
Technology Radar は技術トレンドを追うという意味ではとても有効なレポートなので、会社のメンバーで眺めながら「これはどんな技術なん?」とか「これは是非現場で使ってみよう」みたいな話で盛り上がるネタとしてはよかったりします。
また、実は Technology Radar は 自分で作る ことができたりします。テンプレートが用意されているので、スプレッドシートに自分で実際に今現場で採用している技術や、今後導入したいけど未検証な技術を管理するのに最適なテンプレートであったりします。
やりたいこと
私が所属している GuildWorks という会社は、クライアントワークの中でも、仮説検証を実施してMVP(Minimum Viable Product)を開発して、高速でサービス価値の検証を繰り返していく現場が多く、このフェーズにフィットした技術選定は通常のプロダクト開発とは切り分けて考えています。
如何に低コストで早く効率良くプロダクトの価値検証をおこなえるかがポイントなのですが、日々そういった手段を提供してくれるプラットフォームやツールは進化していて、技術トレンドの移り変わりも特に早い印象を受けています。
そのため、MVPに特化した技術トレンドをもっと高頻度でアップデートしつつ、MVPを開発するそのタイミングで最短・最善の技術選定をしたいと思っています。
オレオレ Technology Radar を作ってみた
そこでとりえあず自分でMVPのWebアプリケーション開発に特化しつつ、自分の好きな技術トレンド(コンテナまわり)を整理して、個人で検証して最短・最善のプロダクト開発ができるようにオレオレ Technology Radar を作ってみました。
(まだ作りかけの部分があったりするのでご了承ください..)
チームや組織で運用しよう
今回は、個人で Technology Radar を作ってみましたが、現場のチームメンバーや、組織の単位で Technology Radarを作成して、より会社やチームのミッションに特化した技術トレンドを管理したり、検証状況の管理をするのに応用できるかなと思っています。
例えば、毎週1日はみんなで、Technology Radarの Assess 領域の技術をピックアップして検証してみて、みんなで結果を持ち寄って報告会をするというのも、会社の技術選定の視野も広がるし、エンジニアの気分転換になっていいと思います!
さいごに
いざ作ってみると、日々技術トレンドの移り変わりは早くて、調べたいけど調べれないみたいな状況に陥って大事な技術キャッチアップを逃しがちになっていたので、整理することで取りこぼしを防いだり俯瞰ができてよいなと思いました。
それでも一人で Technology Radar をメンテをするのはかなりの労力がかかるので、チームになって検証のトピックを分担して楽しく検証してワイワイするのもよいなぁと思いました。是非皆さんの現場でも実践いただければと思います!
それでは、よいエンジニアライフを!
参考
・ TECHNOLOGY RADAR VOL.21
・ Technology Radar 2019のピックアップ
・ 最新の技術はこれだ!Technology Radarによる技術トレンド調査
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