株式会社シェアウィズ様:リニューアル構想の検証と開発を支援

  • #開発現場コーチング
  • #価値探索

株式会社シェアウィズ

株式会社シェアウィズ
気軽に色々な分野を学習できる無料学習サービス「ShareWis(シェアウィズ)」、多くの専門家がノウハウやスキルをオンラインコースの形で販売する「ShareWis ACT(シェアウィズ アクト)」の提供を通して、社会人の「学び」の場所をつくることをミッションとしています。

受賞歴:平成23年度情報通信ベンチャービジネスプラン発表会特別賞(2012年3月)
第5回 SF Japan Night 優勝 (2013年3月)
Asia Smartphone Apps Contest 2014 Games & Edutainment Cert of Merit 受賞(2014年6月)
大阪府 オール大阪起業家育成プロジェクト 第3回大阪起業家スタートアッパービジネスプランコンテスト受賞(2014年11月)
ほか多数

プロダクトのあるべき形をすばやく検証し、開発につないで価値を問う

2012年のリリースから多くの話題を呼び、社会人の学習を支援してきた「ShareWis」は、現状に甘んじず次期リニューアルの構想を固めていました。ただ、この構想が利用者にそれが受け入れられるかどうかなどといった、解決すべき課題の整理はまだなされていませんでした。
また、つくるべきものを見立てたのち、すばやく実現する開発体制とリソースがシェアウィズ社内に足りていなかったことも悩みのひとつでした。
そこで、株式会社シェアウィズのCEO 辻川 友紀 氏はギルドワークスへ次期プロダクトの検証と開発の支援を打診しました。

株式会社シェアウィズ CEO 辻川 友紀 氏
tsujikawaShareWisのリニューアルは、既に利用されているユーザーの皆様を混乱させることなく、さらなる成長に向けて、プロダクトのコンセプトから刷新させる必要があるという、困難な状況にありました。さらに、社内でも新メンバーが増え、体制を整えながらプロダクトのリリースまでこぎつける必要がありました。
そのような局面で、受託開発に留まらない、プロダクト、組織づくりの両面でサポートいただけるパートナーとして、ギルドワークスに依頼を行いました。ときには、学習や知識に関する抽象的な議論をファシリテートいただき、ときには、機能の実装を一緒に行い、またときには、進捗確認の会議体を構築しながら、無事リニューアルしたアプリをリリースすることができました。

あるべき形を「価値探索」する

次期「ShareWis」の構想が利用者に受け入れられるか、社会人の「学び」にまつわる課題の解決へつながるかどうかを検証するために、ギルドワークスは「価値探索」による仮説検証を行いました。これは、「ShareWis」の利用者や、そのターゲットとなりうる人たちの価値観を深ぼることで、「ShareWis」のこれから目指す先の妥当性を見定めるものでした。

ユーザーインタビューと質的分析

まずは、シェアウィズとギルドワークスで「ShareWis」についての「仮説キャンバス」を作成しました。これにより、忙しい社会人は学ぶ時間をなかなか取ることができず、ニュースやTipsを読んだだけで学んだ気になってしまい、それ以上知識を深めることができないのではないか、という課題が見出されました。さらに、この課題に対して「ShareWis」を、様々な分野を気軽に「知る」ことから「学ぶ」ことへの橋渡しとなるサービスと位置づけました。
「学ぶ」から「習得する」という深さへの橋渡しは、もうひとつのサービスである「ShareWis ACT」の役割として明確に分けることにしました。
さらに、仮説キャンバスによってソリューション、提供価値、優位性、顧客などを見立てました。

これらの仮説を検証するために、ターゲットユーザーにインタビューを行いました。インタビュイーにブレインマップを描いてもらい、それを参照しながら「学び」にどのような価値や要求を持っているのかのデプスインタビューを行いました。


このインタビュー結果を、KA法とSCATによる質的分析で利用者の「学び」というものに抱き、期待する価値の構造を見出しました。そのような「学び」への価値を持っているユーザーに対して、「ShareWis」が解決すべき課題、実現すべきソリューション、そのために実装すべき機能、現状の改修すべき部分が明らかになりました。

学びながらサービスを開発する

価値探索によって「ShareWis」の現状の課題や、あるべき姿を見立てることができたため、開発へと段階は移りました。

「ShareWis」は、サーバーサイド開発はRuby on Rails、アプリケーション開発はObjective-Cを採用していましたが、このリニューアルに際して、サーバーサイドをScala + Play Frameworkへ変更し、アプリケーションにはReact Nativeが選択されました。
シェアウィズは、「学び」のためのサービスを提供しているため、自分たち自身も「学び」を得るべきという考えを持っています。このリニューアルは、新技術を積極的に取り入れたチャレンジングな開発となりました。
これを支えるために、ギルドワークスでは現場コーチと開発マネジメントを行いました。ローンチまで開発期間が短かったこともあり、ギルドメンバーがサーバーサイドの開発を引き受けました。さらに、現場コーチとして、以下のような取り組みを行いました。

  • 週1回の定例運営のファシリテーション
  • 朝会の運営サポート
  • 週次計画立案のサポート
  • ユーザーインタビューによる検証の実施

プロジェクトマネジメントとチームの開発プロセスをよりよくする現場コーチはギルドワークスの得意とするところです。シェアウィズへ現場コーチが訪問しファシリテーションを行い、開発チームの課題や技術に合わせた支援を行いました。
これまで経験のない技術要素を多く取り込んでいたため、いつ開発が完了するのかも当初は見立てが立たない状態でした。そこで、週次の計画ミーティングを徹底し、最新の実績値を用いて計画を更新していくことで、リリース計画を立案・遂行していくことができました。

開発チームをひとつにするために、また、価値探索によって見出されたプロダクトのコンセプトからぶれることのないように、初めに行ったインセプションデッキによるワークと、日々のふりかえりが効果的でした。
開発チームが何を目的として、何をつくっていくのかの足場がしっかり固められていたことによって、このチャレンジングな開発が一丸となって達成できたのです。

“知識との出合い”としてのアプリへ大幅リニューアル

2015年12月15日に「ShareWis」は、大幅リニューアルして公開されました。
「価値探索」からプロダクトの要求仕様につなげ、技術課題を解決しながら、プロダクト開発の支援まで行えたのは、ギルドワークスならではのとりくみだったといえるのではないでしょうか。

プロジェクトを担当して

佐々木 将之担当:佐々木 将之
「ShareWis」はCEOである辻川さんの想いが詰まったサービスです。
そのサービスリニューアルを、まだ小さな仮説でしかなかったものをiOSアプリという形にするまで一緒に進めることができ、まるで自分のサービスのような気持ちで、非常に有り難い経験でした。
iOSアプリは2015年12月にリリースし、内製チームを主体とした体制に移行していますが、このサービスがグロースしていくことが楽しみです。

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