ギルドカンファレンス2019開催レポート(後編)

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ギルドワークス

## ギルドカンファレンス2019開催レポート(後編)

2019年9月25日(水)いいオフィス五反田にて「ギルドカンファレンス2019」が開催されました。

日中と夜の2部構成で、クライアントやギルドメンバーなどさまざまな人々が登壇。

この記事では19~21時に行われた第2部の様子をレポートします。

第1部の様子はこちら

第2部では2時間の休憩をはさんで再開されたギルドカンファレンス。

第2部ではギルドワークスとギルドメンバーのリアルな本音が垣間見えるセッションが行われました。

### 「ギルドワークスの開発の現場の実際」
ギルドワークスは全国のフリーランスや複業のエンジニア、デザイナーなど100名を越えるギルドメンバーとチームを組んでさまざまなプロジェクトやプロダクト開発に臨んできました。

ギルドワークスとギルドメンバーが、どのようにチームを組んで仕事をしているか、座談会形式で展開。適宜質問も受け付けながら、和やかな雰囲気で進みました。


(左から)金 翔海 ギルドワークス株式会社 プロダクトリーダー

加地 京 SpongeDesign大阪在住、フリーランス10年目。デザイナー、UI設計

松田 晋一 兵庫在住のフリーランスエンジニア。

沼田 佳介 ギルドワークス株式会社ものづくりエンジニア

#### フルリモートワークってどうなの?
加地:まったく会わないということではない。合宿とかで会うので。

松田:基本リモートだが、チームビルディングの際に自分が何を期待されているのか、他のメンバーの得意分野が何かなどを知ることができた。金さんのほうから分からないことはないかなど聞いてくれたのでので、やりやすかった。

沼田:入社してフルリモートになって、僕が抱えたままで進んでいるのかどうか共有するよう心がけています。普段はおもにslackでコミュニケーション。話が込み入ってくるとZoom。週1で定例でなるべくレビューをもらうようにしている。

金:スクラムのデイリースクラムのような位置づけで、slackで各々が稼働するタイミングで、今日何をするか困っていることはないか、と声を掛ける工夫をしている。

#### 複業のメンバーはどうやって集めているか?

松田:TAG | The Agile Guildがきっかけですね。TAGは2018年の夏に市谷さんが発起人でできたもので、フリーランスだけどチームで仕事がしたいという人が、案件ごとにチームを組んで仕事をするという仕組みで、僕はそこへ問い合わせて複業スタートしました。

金:この輪が広がっていくのが一番多いのかなと思います。

#### どんなチームですか?
金:どんなチームですか?という質問が来てますが、沼田さんと加地さんのチームは?

沼田:複業の方と本業フリーランスと僕との混合チームでした。本業のある人は夜稼働して、僕とフリーランスの方は昼稼働する感じです。

加地:はじめはフロントだけでデザイン作っていたんですが、だんだん人が増えて回り出して、ものができてきた雰囲気があります。

沼田:複業の方は夜1~2時間くらい。

加地:定例の時間を決めるのがちょっと難しいですね。

沼田:ギルドワークスは毎週曜日を決めて定例をすることが多いのですが、副業混合チームはなかなかそれができない。毎週「来週はいつがいい?」と決めてます。

金:スキルセットはどんな感じですか?

沼田:みんなバラバラです。今フロントで入っている方はフロントを書くのは今回が初めて。他に本業はアプリのエンジニアという人もいます。
金:松田さん、別のチームはどうですか?

松田:ギルドワークスのエンジニアとして沼田さんが入って、マネージャーとして金さん、実際開発しているのは僕とフリーランスが1人と、ほかでもう1人、あと別の会社さんから1人。スキルセットはだいたいRuby on Railsかフロントのいずれか、もしくは両方が得意な感じです。

金:今対比が見えたと思うんですが、複業とか混在チームでやっているプロダクトと、フリーランスでスキルセットもプロダクトに揃えて組んでいるチームと、チームの組み方って多種多様で、このチームにどんな人が必要かだけではなく、どんなことを試したいかによって組み立てていたりします。


#### バックログに対してどういう風にサインアップしているのか
沼田:僕がバックログを把握しているので優先順位がわかる、作り手のやりたいモノとすりあわせながら決めています。プロダクトオーナーではないんですが近い動きをしています。

松田:ビジネス的に優先度の高いもの順で「これやっていきましょう」と相談しながらやっています。

沼田:人が増えてくると「この中でどれやりたい?」と聞いたりはしますが。

金:得意なところが決まっていて、役割分担ができているので、自然に決まっているという面もありますよね。加地さんは?

加地:デザイナーなので私しかできない仕事があるので、締切が迫っているモノから作る感じです。

#### 入社と協業の違いと選択基準は?
金:私と沼田さんは最初は複業からスタートしてその後に入社しているんです。

沼田:前職は受託開発ということもあって与えられたタスクこをなす仕事で自分の思考が入る余地がなかった。ギルドワークスの仕事は自分の意見を言ってより良いものを作ろうとするのがよしとされる雰囲気。この状態で開発していったらすごく楽しいだろう、入社したらもっといろんな案件に関われると思って入社しました。

金:最初は複業で入って、余った時間でやるよりは本業にしようと?

沼田:そうですね。

金:私はもともと入社ありきで、入る前に雰囲気を見ないとお互いにマッチングするか分からないし、というわけで前段階として協業をしました。ギルドワークスは入社ありきでお試し協業も積極的に行っています。

松田:僕はフリーランスに自分が向いていると思っているんですが、チームで仕事をするのは好きで自分でもチームビルドやってみたい。プロジェクトをどう進めていったらいいのかなど知りたいのでジョインさせてもらっている。

加地:私は働くのがおもに深夜なので、会社勤めに向かない。フリーランスとして自分で仕事を取ってくるのは小さな……といったら失礼ですが個人でできる案件になってしまう。ギルドワークスはチームだし、知らなかったことを教えてもらえる。これからもよろしくお願いします。


#### 副業で開発ってどう?
沼田:時間帯がズレるのは仕方がない。時差があるのかなと位思っていたほうがいい。そもそも回数も限られている。そもそもコミュニケーションしない前提で予定を組んでおいたほうがいい。というものあるけれど、頼みたいプロダクトバックログは受け入れ条件をしっかり書くことにしています。

金:バックログを見たら開発可能な状態にしておくのは前提ですね。定例会はどんな風にやっているんですか?

沼田:昼間、30分でもいいから参加してもらってます。逆にGuildHubの開発は夜の方が人が多かったので僕らが合わせてました。月2回定例として昼と夜1回ずつにするなど、分散させてできるだけ参加しやすいようやっていました。

#### タスクをこなして個人能力を発揮したい人と、チームで協業できる人のバランスはどう取っていますか?
加地:協業がうまく行かないと個人の能力も発揮できないような気がするんすけど。

金:さっきの時間差ってチームで協業という感じはあるんですか?

沼田:人によってはないと感じるかもしれないですね。

金:GuildHubの開発チームで、リモートでオンライン飲み会が流行っていたことがありました。そう言うのでバランスを取っていたり。

沼田:オンラインで飲み会成立するんですか?

金:成立するんです。全員オンラインなら。

松田:みんな個人で黙々と作業をしている感じですが、slackで質問すれば答えてくれる。そのあたりはどっちもあるかと。


#### チーム感があまりないような気がしますが
沼田:プロダクトのイメージというか何をしたいのか伝えるようにしていて、共感してくれているメンバーと今僕は開発できていると感じています。みんなプロダクトに対してビジョンがあるんですよね。で、このほうがいいとか、こういうレイアウトがいいとかいう議論はできていて、僕がタスクをお願いしていると言うより、一緒にプロダクトを作れているという実感があります。

金:かっちりとした仕様ではなく解釈の余地がかなりある。そこをどうやって埋めているかというと、プロダクトに対する圧倒的な理解が必要かなと。そのために日々の時間差や距離感を埋めるための最初に時間をみっちり取って埋めていっているのだと思います。以前INSIDESの開発に携わっていたから「こんなにチーム感のあるリモートチームは見たことない」といただいたことがあります。

松田:チーム感はすごいあると思っています。

### 「ギルドワークスのコーチの現場の実際」
(ギルドワークス現場コーチ 中村洋)

事業会社を中心に定期的に3~4社のコーチをしている中村から、現場コーチが現場支援をする際にどのようなことを考え、どのようなことをしているのかをお話ししました。

チームが自立して「コーチがいなくても大丈夫」となるのがゴール。コンサルタントは答えを持っていて教えるのに対して、コーチは質問を投げかけて当事者に答えを考えさせる。

変えたいという1人目の人=チェンジエージェントの背中を押す。変えたいという人の最初の仲間になる。2人目の仲間を見つけて「後は2人で頑張れ」と応援に回る……

などなどコーチに入る前の説明から、1日のスケジュール、大切にしていることなど、具体的な例からコーチとしての価値観まで、短時間でしたがストレートに伝わってきました。


会場から寄せられた「コーチとして自分の心を整えるためにやっていることとは?」という質問に対しては「冷たい言い方ですが最終的に決めるのは現場ですよね、というのは常に自分の中に持っていて、自分の価値観を押しつけていないか、常に気にしています、師匠とかメンターとかいろいろな人と話をして、自分の考えが偏りすぎていないかチェックし、フィードバックを受けたら、自分が良い状態であるように戻す、ということを心がけています」と答えていました。

### 懇親会
ラストは時間いっぱいまで、お酒と軽食を交えながら、集まった皆様と楽しくお話させていただきました。

写真・文/曽田照子(ライター)

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