#イベント
2019年3月1日「カイゼン・ジャーニー発刊1周年記念イベント~私たちのジャーニー~」を開催しました。
書籍「カイゼン・ジャーニー~たった一人からはじめて、「越境」するチームを作るまで~」市谷聡啓/新井剛 著が翔泳社より発刊されて、およそ1年。
この間に著者の市谷さんと新井さんが体験したジャーニー(旅)と、読者の皆さんのジャーニーをつなぐ、楽しいイベントとなりました。
1周年記念イベントの会場は新井さんの勤務先でもある株式会社ヴァル研究所。
ホールには100名以上の参加者が詰めかけ、急遽、近くの部屋から椅子を持ってきて増席につぐ増席、大盛況となりました。
またzoomでの参加も約100名。距離を超えて同じ時間を共有しました。

##ITエンジニアに読んでほしい!技術書大賞のこと
まずは、株式会社翔泳社が主催する「ITエンジニアに読んでほしい!技術書大賞」で入選したことを受けて、Developers Summit 2019で行われたライトニングトークス「カイゼンジャーニー終わりなき旅」より、市谷さんと新井さんから、登場人物のモデルになった人々の紹介がありました。

“ジャーニー”とは誰の旅なのか?
この本はゼロからつくった作り話ではありません。
これまで関わってきた人たちとの記憶がこの本を紡がせました。
どんな出会いが、自分たちの人生に、どのような影響を与え、この本にたどり着いたのか、その一部始終。「カイゼン・ジャーニーのリアル」
##新井さんのジャーニー

新たなfunと前進への旅路~ソフトウェアの今ここに適応するために モディファイ版
新井 剛
「エモ成分多め」で語られた新井さんのLT。組織(居場所)のあり方、変え方、働くということの意味と意義まで、ぎっしりと中身の詰まったお話しでした。
趣味でも仕事でもない「自分に与えられた24時間をどう使うのか、人生の時間を費やす貢献」という新しい働きかたの概念と、圧巻の「カイゼンジャーニーカオスマップ」(会場でも配布)。
また「新たな旅の扉を開けてみよう! あなたは何の旅に出かけますか?」という問いかけに、会場は心を揺さぶられていました。
駅すぱあと:https://roote.ekispert.net/ja/
##市谷さんのジャーニー

我々に越境できない境界は無い。
市谷 聡啓
Developers Summit 2019での発表内容をベースに「カイゼン・ジャーニー以降」の話。書籍への反響から、理想のチーム、執筆中の新刊に込めている想いなどを語っていました。
⼈間を1⼈ずつの ”リソース” として数える時代は終わる。1⼈の⼈間が何に時間を使うか ”ポートフォリオ” の時代。
働き方がギグ(Gig)化していくなかで、理想のチームは「必殺仕事人」だという気づき、チームビルドを事前に行う「クラス」、専門家の「流し」化をうけて師範を市販する “ShihanWorks”、プロダクトオーナーと作り手との間を越境する ”Guildhub” など、Developers Summit 2019で話された内容にプラスして、地元の雇用を広げるため保育園を作った静岡の材木会社の事例など、地方からの越境に可能性を感じました。
※ Developers Summit 2019での発表内容はログミーに掲載されています
※ ログミー:https://logmi.jp/tech/articles/320804
##登壇応募者のこれからのジャーニー ライトニングトークス
ここで乾杯タイム。カンパ制でビールや軽食が用意され、会場は一気にリラックスモードに。
雰囲気が柔らかくなったところで、お待ちかねの登壇応募者のLTがスタートしました。
書籍「カイゼン・ジャーニー」を読んで、実際に現場や仕事場で何らか始めた方に、それぞれの体験・学びなどを語っていただきました。

勝手に一人で始めたローカルかんばんから始まったチーム開発
木目沢康廣さん
最初のLTは宮崎県からzoom参加した木目沢さん。カイゼン・ジャーニーと出会って、ひとりでアナログのローカル看板をスタート。新卒とペアプロ、と、徐々に周囲を巻き込んでいったストーリーをわかりやすく伝えていただきました。

稼働率100%男が、稼働率100%をやめるジャーニー
Hiroshi Sano Shiobaraさん
ひたすら稼働率をあげようとすることで、どうしても発生してしまう非効率と不公平。そこでリソース効率からフロー効率へと、チームのミッションをガラリと変え、稼働率にこだわることをやめた経験をお話しいただきました。

『カイゼン・ジャーニー係』のジャーニー2019春(仮)
Yasufumi Moritakeさん
「日本で唯一のカイゼン・ジャーニー係」として、市谷さんをイベントに呼んだり、社内外でコミュニティ活動をしているもりたけさんの挑戦。今後「カイゼン・ジャーニー係」が更に増える景気となりそうな発表でした。
スライド:https://www.slideshare.net/yasufumimoritake/ss-133847993

読者から主人公になる方法 Season1最終回
はちさん
「カイゼン・ジャーニー」に出会って、映像業界の働き方を変えたいと立ち上がったはちさん。総務や人事、社長まで全社を巻き込んでの行動が、大きな変化をもたらしました。Season2にも期待!
スライド:https://www.slideshare.net/HirokiHachisuka/season1-133843218
新井さん、市谷さんから締めの挨拶があり、拍手でいったん散会。その後、多くの参加者が会場に残り、時間の許す限りそれぞれのジャーニーについて語り合っていました。

技術書にリアルなストーリーであたたかい血を通わせた書籍「カイゼン・ジャーニー」。
今回のイベントは、どう作るかという技術面や、チームをいかに変えていくかというビジネス面はもちろん、さらに著者のお二人、LT登壇者の皆さんの一人一人が何をはじめるか、どう生きていくのかという本質的な部分が見えて非常に興味深いものでした。
「あなたは何をしている人なんですか?」と問いかけられて言葉に詰まったら、あなたも、あなたのジャーニー(旅)に出るタイミングなのかも知れません。