価値探索とUXデザイン・その3:ユーザーの体験の流れを理解する

この記事は、 ギルドワークス アドベントカレンダーの8日目の記事です。

はじめに

前回の記事(インタビューで他者の世界を理解する)では、インタビューについて紹介しました。
インタビューの結果を分析する方法はいくつかありますが、多くの場合はストーリーの形にまとめます。
カスタマージャーニーマップサービスブループリントなどの形式でまとめられることが多いですが、本記事では、カスタマージャーニーマップについて解説します。

カスタマージャーニーマップの種類

カスタマージャーニーマップは、分析対象の2種類と視点の2種類の掛け合わせにより、2×2=4種類に分類されます。

分析対象

分析対象は、現状を分析するAs-Isか、これからつくるサービスを描くTo-Beかで大きく異なります。
この2つを混在させてしまうと、ユーザーの現状を都合よく改変してしまったり、逆に変化のない凡庸な体験を描いてしまうおそれがあります。まずは分析したい対象を明確にしましょう。

視点

視点は、Inside-Out(サービス視点)とOutside-In(顧客視点)の2つに分類されます。
Inside-Outは、主にサービスの利用中を中心に描く方法で、提供側の体験を重視します。
Outside-Inは、サービスの利用前後を含め、顧客の利用文脈を明らかにします。

カスタマージャーニーマップの使い分け

これら2つの分析対象と2つの視点を組み合わせると、次の4通りの使い方が生まれます。

サービスの現状を分析したい場合は、As-Is × Inside-Outで描きます。

顧客の現状の利用文脈を分析したい場合は、As-Is × Outside-Inで描きます。

現在のサービスを改善するためには、To-Be × Inside-Outで描きます。

顧客にとって新たに必要なサービスを構想する場合は、To-Be × Outside-Inで描きます。

まとめ

  • カスタマージャーニーマップは、ユーザー体験の流れを分析・可視化するのに有効な手法である。
  • カスタマージャーニーマップには、2つの分析対象(As-Is / To-Be)と2つの視点(Inside-Out / Outside-In)がある。

明日も ギルドワークス アドベントカレンダーをよろしくお願いします。

Photo on Visual Hunt

この記事をシェア